3TBのHDDが出たけれども

昨日の記事に書いた3TBのHDDについてもう少々書いてみよう。
昨日の記事には今まで2TBを越える製品が無かった理由と、今回出た3TB(と2.5TB)の製品に採用された技術について少々書いてみた(正確性は保証しない。実際LBAのビット数は規格上28bitまたは48bit(BigDriveの場合)だったとか、間違いがいろいろあった)。
その中で2TBを越える容量を実現するにはLBAのビット数を増やすか、1セクターあたりの容量を増やすかのどちらかが必要だと書いた。
今回は1セクターあたりの容量を増やして今まで以上の大容量を実現したが、ではLBAのビット数を増やすほうはどうなのだろうか?
実はLBAのビット数はすでに48bitなので、そのままでも128PiB(ペビバイト:2の50乗バイト、TBの1024倍)の容量を扱える”規格”になっている。
なので、LBAのビット数は特に増やさなくても良いことになる。
では何故2TBまでのHDDしか使えなかったのだろうか?
Xp以前のWindows系OSではHDD等のストレージへの命令発効を10バイトCDBで行っていて、指定できるLBAの最大値が32ビットであるために、最大でも2TBのHDDまでしか扱えない。
64bitLBAが使える16バイトCDBはWindowsVISTA(SP1以降)、7、server2008のみが対応なので、Xp以前のOSでは32ビット以上のセクターアドレスを指定することが出来ず、512BセクターのHDDでは最大容量が2TBとなる。
またパーティションテーブルによる制限もあり、MBRを使用するパーティションテーブルでは1パーティションあたり最大で2TBまでしか扱えない。
この制限はGUIDパーティションテーブルを使用することで対応可能だが、2010/11/13現在Windows系OSでこれに対応しているのはWindowsVISTA及び7の64ビット版のみとなる(2008serverも対応)。

以上のことからWindows系のOSで2TBを超えるHDDを扱えるのは、少なくともWindowsVISTA(SP1)以降ということになるし、ブートデバイスとして使用するにはUEFIに対応したマザーボードが必要になる等導入にはハードルが高めだ。
さらにSATAのコントローラチップやドライバによってはHDDを正しく認識できないこともあるということなので、こちらにも注意が必要だ。

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