JR北海道が新型気動車の開発を中止

JR北海道は開発中だった新型気動車「キハ285系」の開発を中止する。
相次いだ安全面での不祥事に対しての対策及び北海道新幹線の札幌延伸に経営資源を集中させることが必要との判断から、高額の費用がかかる新規開発及び車両製造を取りやめるとのことだ。
実際石勝線内でのトンネル内車両火災やその後も続いた車両からの部品の脱落等車両そのものの安全対策や、レールの検査結果の改ざん等の保線業務の改革等が終っていない現状ではコストの掛かる新型車両の開発及び運用は困難かも。

「キハ285系」は「キハ281系」「キハ283系」「キハ261系」に続くJR北海道としては4番目の「振り子式気動車」だ。
メカニズム的には「キハ281/283系」の「制御付き自然振り子式」と「キハ261系」の「空気ばね車体傾斜方式」を組み合わせた「ハイブリッド車体傾斜システム」を採用し、最大傾斜角度を「キハ283系」の6度から8度に増していて、曲線部通過時の速度を上げることが出来ることになっていた。
この車両が函館線の札幌-函館間に投入されれば全線で140Km/h運転が可能になり、所要時間が最大で20分短縮される見込みだったという。

JR北海道はこの「キハ285系」の開発を中止する替わりに比較的安価な「キハ261系」の製造を行うとしている。

新型車の開発にコストが掛かるのは当然だし、現在のJR北海道の置かれている状況では安全対策にコストを掛けざるを得ないのも当然。
両方のコストを負担するのが困難ならば「安全」を優先するのは鉄道事業者として当然だと思う。
それでも「中止」ではなく「中断」にして、将来的に開発を再開する望みを残しておいて欲しかった気もする。

なお、9月末に落成予定の試作車3両については在来専用総合検測車(ドクターイエロー)としての使用を含め活用法を今後検討していくとのことだ。
もし検測車として運用されるようになれば、運が良ければ見ることが出来るようになるな。

Nゲージ A0347 キハ283系スーパー北斗 増結
B0014HZYH2

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