羅臼でイカの水揚げ量を制限、その理由は?

道東の羅臼漁港ではイカの水揚げが始まっているが、今年は漁船一隻の一回当りの漁獲量を例年の11トンから半分以下に制限しているとの事。
このような漁獲制限をかけるのは資源の保護等が目的であることが多いが、今回の規制の理由はそんなことではない。
なんと
「輸送用のトラックの確保が出来ない。」
というのが今回の漁獲制限の理由との事。

2012年4月に発生した関越自動車道での高速バスの事故が原因で長距離の運送業に対しての規制が厳しくなり、運送業者が漁港にトラックを派遣できなくなったために漁獲量を制限せざるを得ないとの事だ。
つまり
トラックが無い→出荷が出来ない→獲る量を減らすしかない
という構図となっている。
イカは鮮度が落ちると価格も落ちるので水揚げから消費地までいかに短い時間で輸送するかが勝負。
にもかかわらず今年は輸送用のトラックの台数が昨年までの1/3程度しか確保できていないそうで、しばらくはこの漁獲制限をせざるを得ないということだ。

この羅臼に限らず根室でもさんまの水揚げが最盛期を迎えていて、同じ理由で生での出荷を諦め冷凍にしている加工業者もあるが、生産量が出荷可能量を上回っているので冷凍倉庫の在庫が増え続けて今後の鮭の季節に影響が出るかもしれないとの事だ。

このトラック不足に関しては北海道トラック協会でも危機感を覚えており、北海道の特殊性(土地が広いので走行距離や走行時間がどうしても増える)を考慮して規制の見直しをして欲しいと言っている。

安全性は大切だが、重視しすぎて他のところに悪影響が出ているのはどうかと。
なんとか安全性と経済活動の両方に良い方法は無いものだろうか?

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