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「ハイブリッド車」は乗用車だけに非ず

現在国内で販売される乗用車の売り上げ上位はハイブリッドか軽自動車に独占されている。
例えばトヨタの「アクア」とか「プリウス」はハイブリッド専用モデルだし、ホンダにも最近出たばかりの「グレイス」や高級セダンの「レジェンド」「アコード」はハイブリッド専用モデルで、登録車の主力モデル「フィット」も販売のメインはハイブリッド車だ。
登録車の乗用車では既にハイブリッド以外は売れなくなってきているし、人気のミニバンにもトヨタが「ノア」「ヴォクシー」にこのクラス初のストロングハイブリッドグレードを投入していて、これもまた高いけど売れている。
この人気の「ハイブリッド車」の魅力は何と言ってもその燃費であることは疑いようが無いだろう。
ところが、この「ハイブリッド車」はなにも乗用車だけではない。
実は日頃荷物を運んでいるトラックにもハイブリッドモデルが存在する。
一般の人はあまりトラックを買うことが無いので知る機会も少ないだろうし、ディーラーに行っても今は乗用車とトラックを一緒に扱っているところは少ないだろうから、なおさら知る機会は無いと思う。
このハイブリッドのトラックはトラックメーカー各社から出ていて(一部OEM含む)、カタログデータ上の燃費は非ハイブリッドモデルよりも10%以上は良い数値となっている模様。
ハイブリッド車は毎日市街地を走りまわり、発進停止の多い小型のトラックにこそ合っているシステムでは無いだろうか?
配送業者の大手の中には電気自動車を採用するところもあるが、充電施設を自前で用意出来て一日の走行距離が数十キロ程度のところは良いが、そうでなければ電気自動車は使用に制限が出てしまい使い難くなる。
その点ハイブリッドならば現状のインフラで十分なのでコストを除けば導入も比較的楽に出来る。
車両価格の差を燃料代で埋めることが出来るようなら今後はハイブリッドのトラックが増えることになるのだろうな。
そうなれば排ガスに含まれる有害物質の量も減るし、発表になったばかりのいすゞ「エルフ」のようにモーターのみで走行できるEVモードがあれば、住宅地等での騒音の発生も軽減出来て良いことづくめに思えるな。

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羅臼でイカの水揚げ量を制限、その理由は?

道東の羅臼漁港ではイカの水揚げが始まっているが、今年は漁船一隻の一回当りの漁獲量を例年の11トンから半分以下に制限しているとの事。
このような漁獲制限をかけるのは資源の保護等が目的であることが多いが、今回の規制の理由はそんなことではない。
なんと
「輸送用のトラックの確保が出来ない。」
というのが今回の漁獲制限の理由との事。

2012年4月に発生した関越自動車道での高速バスの事故が原因で長距離の運送業に対しての規制が厳しくなり、運送業者が漁港にトラックを派遣できなくなったために漁獲量を制限せざるを得ないとの事だ。
つまり
トラックが無い→出荷が出来ない→獲る量を減らすしかない
という構図となっている。
イカは鮮度が落ちると価格も落ちるので水揚げから消費地までいかに短い時間で輸送するかが勝負。
にもかかわらず今年は輸送用のトラックの台数が昨年までの1/3程度しか確保できていないそうで、しばらくはこの漁獲制限をせざるを得ないということだ。

この羅臼に限らず根室でもさんまの水揚げが最盛期を迎えていて、同じ理由で生での出荷を諦め冷凍にしている加工業者もあるが、生産量が出荷可能量を上回っているので冷凍倉庫の在庫が増え続けて今後の鮭の季節に影響が出るかもしれないとの事だ。

このトラック不足に関しては北海道トラック協会でも危機感を覚えており、北海道の特殊性(土地が広いので走行距離や走行時間がどうしても増える)を考慮して規制の見直しをして欲しいと言っている。

安全性は大切だが、重視しすぎて他のところに悪影響が出ているのはどうかと。
なんとか安全性と経済活動の両方に良い方法は無いものだろうか?

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