トヨタの次期「ヴィッツ」は「iQ」ベース???

トヨタのコンパクトカー「ヴィッツ」は「スターレット」の後継車種として1999年に発売され、国内外での好評に支えられ好調なセールスを記録した。
現行のモデルは2010年の暮れに発売された三代目で、今年の暮れには丸五年となるので来年辺りにフルモデルチェンジすることが予想される。
初代/二代目が曲線ベースのどちらかというと”女性向け”のデザインだったのに比べ、現行モデルはフロントマスク等を男性好みのデザインに変更したためか当初の目論見よりも販売面で苦戦していたが、発売から4年以上経過した現在でも月間販売台数は5,000-7,000台程度と「マーチ」や「ミラージュ」を遥かに凌駕している。
この「ヴィッツ」の次期モデルに関してちょっと驚きの情報が某自動車雑誌に掲載されていた。
件の記事によると次期「ヴィッツ」は同社の車種の中では異色の小型車「iQ」のプラットホームをベースに開発されているとのことだ。
「iQ」はトヨタが小型車のパッケージングを極限まで追い求めるようにして開発され、全長が僅か2,985mmと軽自動車より40cm以上も短い中に大人3人と子供一人が乗車出来るスペースを確保したモデル。
流石に運転席後ろの座席には大人が座るのはほぼ無理で子供専用となるようだが、それでもこの短い車体の中に4人分のシートを収めたのは凄い。
私の自宅の近くにも所有している家があって時折目にするが、とてもあの中にリアシートがあるようには思えない。
このパッケージングを実現するために専用の機器(例えば超小型のエアコン用電動コンプレッサー等)を開発する等しているが、現状では他のモデルへの技術転用は進んでいないようだ。
トヨタとしても折角開発した小型化技術を他のモデルに活かさないのは勿体ないのだろう。
先の記事を書いたライターによると「iQ」の発表時に小型化技術の「ヴィッツ」への流用をしないのか問うたところ、「(現行の三代目に当たる)次期モデルでは難しいが、次の次のモデルでは」というような言葉が返って来たとのことだ。
もしそれが本当だとしても発売から7年近く経つ(「iQ」の発売は現行「ヴィッツ」よりも前の2008年)もののプラットホームをそのまま流用するとは思えず、当然改良を施してくるとは思う。
現在トヨタでは”TNGA(Toyota New Global Architecture)”と呼ばれる新しい技術基準を開発しており、その一部に「iQ」で培った小型化技術を盛り込んで来るのではないだろうか?
この”TNGA”が適用される第一弾は今年秋にも発表される予定の次期「プリウス」だが、トヨタは2020年までには全車種の半分程度で適用する心積もりのようなので、次期「ヴィッツ」にも適用されるのは間違いないだろう。
「iQ」の小型化技術を流用すれば現行モデルではライバルより劣っていると言われる車内の広さ&使いやすさで優位に立つのはそれほど難しくは無いだろう。

さらに次期「ヴィッツ」には国内では販売されていないハイブリッドモデルもあるという予想もあり、その場合の燃費は次期「プリウス」の予想値である40Km/Lを大きく上回る46Km/Lとする予想もあるが、そうなると現在国内で最も売れている同社の「アクア」の存在意義が無くなってしまうのではないだろうか?
事実、ヨーロッパでは現行の「ヴィッツ(現地名:ヤリス)」に「アクア」と同じハイブリッドシステムを搭載して販売しているが、「アクア」はヨーロッパでは販売しておらず、日本国内では反対に「ヴィッツ」のハイブリッドの販売は行っていない。
もしも次期「ヴィッツ」にハイブリッドを設定し国内で販売するとなると、「アクア」のモデル廃止もしくは「アクア」自体が発売から3年以上経過しているので次のモデルチェンジ時に上級車種への移行がされるのではないだろうか?

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