かわいそうなPC

少し前の話になるが、職場に1台のPCが送られてきた。
送られてくる前にあった送り主からの連絡によると、誰かが珈琲を飲ませてしまい、電源が入らなくなったので診て欲しいということだった。
届いたPCは見たところ外見には異常は無い様だったが、ケースを開けてみると内部には盛大に珈琲と思われる液体が付着していた。
件のPCはデスクトップ型のケースで、側面を上にして縦置きにして使っていたが、上側に放熱用の穴が開いていて、そこから大量の珈琲が内部に入ってしまったようだ。
外側は発送前に拭き取ったらしく綺麗になっていたが、内部までは手が回らなかったらしい。
そのうえ内部に入った珈琲をそのままにして電源を入れたとのことだが、当然ながら電源は入らなかったとのこと。
こちらに届いたのを見ても到底生きているとは思えず、恐ろしくて通電すら試すことはしなかった。
保障期間内とはいえこんな故障は保障対象になるわけも無く、参考までに販社に修理費用を聞いてみると新品が買える程度はかかるとの答えだった(なんでもこのメーカー(NEC)は液体をかけた場合は通常の2割増し程度の修理費用を請求すると言われた)。
なので送り主には「内部のパーツの殆どに珈琲がかかっていて無事なものはありません。このまま廃棄処分にするしかありません。」と伝えて捨てることにした。

そのまま放置してあったのを今日になって再度内部をチェックして、電源とマザーボードのどちらかでも生きていないかと試してみたが、電源ユニットを交換してもうんともすんとも言わないので、マザーボートが駄目になっていると思われる(電源ユニットも内部に珈琲が入っているので駄目になっているだろう)。
取り付けてあったビデオカードもチェック時には外したが、ここにも珈琲が付着しており、外す際には「パリパリ」となにかが剥がれる様な音がしたくらいだ。
CPUクーラー及びその周辺にも珈琲が付着しているので、CPU自体も駄目になっている可能性が高い。
メモリは目視では異常は無いように見えたが、DDR3の2GBモジュールなので使い道が無いし、HDDも若干ながら珈琲が付着していたうえ、SATAながら160GBと小容量なので他への転用もし難い。
それにしても買って半年も経たない内にこのような目に遭わされたPCがかわいそうだ。
せめて珈琲をかけた後は通電させないでおけば少しは違ったかもしれないが、こちらの手元に届くまでに基盤が腐食してしまっていた可能性が高いので、結果的に救えなかったと思われる。

今までキーボードにはいろんな物(珈琲とかアンバサとか、果てはラーメン)を飲ませた(食べさせた)例はいくつもあるけど、PC本体に珈琲を飲ませたケースは初めてだった。
あーあ、折角秋葉原まで行って設置してきたのにこんな最期を迎えるなんて不憫なPCだなぁ。

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