三菱自動車が不正行為を公表/お詫び

三菱自動車が同社及び日産自動車で販売している軽自動車の燃費データを不正に良い値として届け出ていた事実を公表し、お詫びの記者会見を行った。
記者会見の内容を見ると、同社と日産自動車の合弁会社であるNMKVで企画開発され、同社で製造している「eKワゴン」「eKスペース」「デイズ」「デイズルークス」の計4車種(合計64万5千台)において、型式届け出時に提出した燃費データを計測する際に燃費に有利になるように走行抵抗値を使用していたということだ。

以下記者会見資料からの引用(一部)
「燃費試験については、該当車のいずれについても、開発を担当し認証届出責任を持つ当社が実施していました。次期車の開発にあたり、日産自動車が該当車の燃費を参考に測定したところ、届出値との乖離があり、当社が試験で設定した走行抵抗値について確認を求められました。これを受けた社内調査の結果、実際より燃費に有利な走行抵抗値を使用した不正を把握するに至ったものです。該当車にお乗り頂いているお客様に対しては、今後、誠実に対応させて頂きます。 」
引用終わり

海外ではドイツのVWがディーゼルエンジン搭載車において排気ガス試験時のみ規制物質の濃度を低く抑えるための不正ソフトを使用していた問題が発覚したが、手法は異なるものの今回の三菱自動車の件も企業の不正と言う点では同じ。
同社の言う「誠実に対応させて頂きます。」がどのようなことを指すのか不明だけど、顧客対応とブランドイメージの低下で同社だけでなくOEM先の日産と両社の車を扱う販売会社もダメージを受けることは必至。
同社は過去に有名な「リコール隠し」事件を起こしており、その際は販売が激減して一時は株価が1円まで落ち込むと言う経営危機に陥ったことがある。
今回はその時ほど悪質では無いにしても、ブランドイメージの失墜は免れないだろうし、これによる販売低下(問題の車種は製造停止)によって販売額/利益の激減は避けられないだろう。
今後の対応を誤るとまたまた倒産の危険性も出てくるかも?

先の記者会見資料の中に「次期車の開発にあたり、日産自動車が該当車の燃費を参考に測定した」というくだりがあるが、日産が後継車開発を考えているのが図らずも明らかになってしまった。
日産が独自に行っているのかこれまで同様NMKVで行うのかは不明だが、問題の4車種の後継車種の開発も止まってしまうのでは?とちょっと心配になるな。

←クリックしてくれると嬉しいです。
【広告】

コメントを残す