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ダイハツの不正で型式認定取り消しへ

国土交通省がダイハツ工業の型式認定申請に不正があったとして同社製の3車種の型式認定を取り消し決定を下した。
今回型式認定を取り消すのは「グランマックス」「タウンエース(トヨタ)」「ボンゴ(マツダ)」の3車種で、後2車種はトヨタとマツダに向けてダイハツがOEM供給しているもので実質的に同一の車種。
メーカーにとって型式認定の取り消しは非常に重い処分で、車体の型式認定取り消し処分は史上初(日野自動車がエンジンの認定取り消しを受けたのが過去唯一の事例)。
型式認定を取り消されると新車の出荷/販売が行えなくなり、再取得は可能だが少なくとも二ヵ月程度の時間(と膨大な手間)が必要となる。
これを受けてダイハツの工場の操業再開は想定よりも遅れる見込みとなっていて、休業期間中の従業員(下請け含む)への補償が大きな問題となりそうだ。
下手をすると経営基盤が傾くこともあるかもしれず、そうならないように親会社のトヨタがサポートすることになるかも?

なお今回の処分でも既に販売されている車は継続使用可能なので、既存ユーザーに直接的な影響は無いが、次回の買い替え時には他社に流れるユーザーもいるかも・・・って、このクラスの車種って他に日産の「NV200」くらいしか無いんだよなぁ・・・

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スバルよ、お前もか

日産自動車が無資格者に完成車検査をさせていた問題で、同社は無資格者による検査を受けて出荷され、初回車検を受けていないおよそ120万台に対するリコールを届け出ている。
この問題を受け、スバルが社内調査を行ったところ、群馬工場でも同様に自社による認定を受けていない社員が完成車検査を行っていたことが判明したと発表した。

以前の燃費偽装問題でも最初に発覚した三菱自動車だけでなく、スズキでも不正が見つかり1社だけの問題では無かったが、今回も同様のことが起きてしまった。
こうなるとさらに他のメーカーでも起きていないか注目度が上がるねぇ、、、

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三菱自動車が不正行為を公表/お詫び

三菱自動車が同社及び日産自動車で販売している軽自動車の燃費データを不正に良い値として届け出ていた事実を公表し、お詫びの記者会見を行った。
記者会見の内容を見ると、同社と日産自動車の合弁会社であるNMKVで企画開発され、同社で製造している「eKワゴン」「eKスペース」「デイズ」「デイズルークス」の計4車種(合計64万5千台)において、型式届け出時に提出した燃費データを計測する際に燃費に有利になるように走行抵抗値を使用していたということだ。

以下記者会見資料からの引用(一部)
「燃費試験については、該当車のいずれについても、開発を担当し認証届出責任を持つ当社が実施していました。次期車の開発にあたり、日産自動車が該当車の燃費を参考に測定したところ、届出値との乖離があり、当社が試験で設定した走行抵抗値について確認を求められました。これを受けた社内調査の結果、実際より燃費に有利な走行抵抗値を使用した不正を把握するに至ったものです。該当車にお乗り頂いているお客様に対しては、今後、誠実に対応させて頂きます。 」
引用終わり

海外ではドイツのVWがディーゼルエンジン搭載車において排気ガス試験時のみ規制物質の濃度を低く抑えるための不正ソフトを使用していた問題が発覚したが、手法は異なるものの今回の三菱自動車の件も企業の不正と言う点では同じ。
同社の言う「誠実に対応させて頂きます。」がどのようなことを指すのか不明だけど、顧客対応とブランドイメージの低下で同社だけでなくOEM先の日産と両社の車を扱う販売会社もダメージを受けることは必至。
同社は過去に有名な「リコール隠し」事件を起こしており、その際は販売が激減して一時は株価が1円まで落ち込むと言う経営危機に陥ったことがある。
今回はその時ほど悪質では無いにしても、ブランドイメージの失墜は免れないだろうし、これによる販売低下(問題の車種は製造停止)によって販売額/利益の激減は避けられないだろう。
今後の対応を誤るとまたまた倒産の危険性も出てくるかも?

先の記者会見資料の中に「次期車の開発にあたり、日産自動車が該当車の燃費を参考に測定した」というくだりがあるが、日産が後継車開発を考えているのが図らずも明らかになってしまった。
日産が独自に行っているのかこれまで同様NMKVで行うのかは不明だが、問題の4車種の後継車種の開発も止まってしまうのでは?とちょっと心配になるな。

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