レーシングカーにエアコン?

関東甲信越地方でも梅雨明けが宣言され、これからしばらくは猛暑が続くとなるとエアコン無しの車には乗りたくないだろう。
暑さは人間の集中力を奪い、判断力を低下させることもある。
現代では一般に販売されている乗用車にはかなりの割合でエアコンが装備されていると思う。
暑さで判断力が低下するのはレーシングドライバーでも同じで、スピード域の高さもあり一般のドライバーよりもそのリスクははるかに大きい。
そこでレーシングカーにもエアコンがあればドライバーは長時間の運転にも耐えられると考えるのは自然なことだが、エアコンを動かすためにはエンジンのパワーの一部を使わなくてはならず、昔はエアコン装着のレーシングカーはほぼ存在しなかった。
ところが近年は多少のパワーロスよりもドライバーの環境を改善して運転に集中させたほうが得策との考えからエアコンを装着することも多くなってきたらしい。
実際に日産では2009年からGT500に参戦させているGTカーにはエアコンを装着しているそうな。
とはいえ一般の車と異なり、車内の空気を冷やすのではなく、エアコンから出る冷気を直接ドライバーのヘルメットやスーツ内に送り、頭や体を直接冷やすようになっているとか。
たしかにそのほうが効果的で少ない冷気で済むからエアコンに食われるパワーも最小限で済む。
実はこの考え方は結構前に小説でも取り上げられており、高斎正作「ニッサンがルマンを制覇する時」でニッサンがル・マン24時間レースに送り込んだマシンにはドライバーのヘルメットに冷気を送るエアコンが装着され、ドライバーが必要に応じて動作させることが出来るようになっている。
劇中ではレース中にエアコンを動作させた途端にドライバーの集中力が上がり(と言うか通常の状態に戻り)、その走りに疲れが見えてきた他の車のドライバーが驚くという描写がある。
36年前に出版された小説なのだが、現代の様子を予言していたとしか思えない。
この小説は現在絶版になっているようだが、amazon等では中古で入手可能なので気になった方は読んでみては?
ニッサンがルマンを制覇する時―長篇本格カーレース小説 (1978年) (Tokuma novels)
高斎 正
B000J8LV5Q

←クリックしてくれると嬉しいです。
PR

コメントを残す