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「ワゴンR」だけでは無かった

スズキは7/17に登録車「スイフト」のマイナーチェンジを発表した。
今回のマイナーチェンジでは現行の「K12B」エンジンをベースに新開発したエンジン「デュアルジェットエンジン(各気筒にインジェクターを2本配置)」や軽自動車で採用している「エネチャージ」「エコクール」「13Km/hで作動するアイドリングストップ」を採用した新グレード(グレード名に「DJE」が付与される)を追加した。
この新グレードの内FFのCVT車のJC08モード燃費は1.2L以上のガソリン車としては最高の26.4Km/Lとなる(登録車中では三菱の「ミラージュ」(1L)が27.2Km/Lで最高)。
この26.4Km/Lはホンダの「フィットハイブリッド」と同じ値で、スズキはハイブリッドのような飛び道具を使わずにこの数字を達成してきたことになる。
軽自動車だけでなく登録車でも燃費競争のトップに躍り出たスズキに対し、ホンダは今年秋(9月が有力)に投入する新型フィットで対抗することになるが、果たして燃費で上回ってくることが出来るのか?
ますます新型フィットの発表が楽しみになってきたな。

ちなみに「DJE」の付かないFFのCVT車の燃費は20.6Km/Lで、「XG-DJEグレード」(FF、CVTモデル)の税込み価格139万7550円に対し、「XGグレード」は127万9950円となっていて価格差は11万6000円(価格は税込み)。
実燃費をカタログデータの80%と仮定して計算すると、走行1万キロ当たりで必要なガソリンは「XGグレード」が約607L、「XG-DJEグレード」が約474Lで、ガソリン価格を1L当たり150円とすると、1万キロ当たりのガソリン代は「XGグレード」が約9万1千円、「XG-DJEグレード」が約7万1千円と1万キロで約2万円の差が出る。
さらに「XG-DJEグレード」はエコカー減税が100%(免税)で「XGグレード」は50%なので、購入時の負担が「XG-DJEグレード」で0円で「XGグレード」が3万4,900円となる。
また翌年度の自動車税の軽減が「XG-DJEグレード」が50%なのに対し、「XGグレード」は25%なので税額は1万7,500円対2万6千円で8,500円違う。
これらの減税額の違いで購入時の価格差(11万6千円)は単純計算で7万2,600円にまで縮まる(実際の自動車取得税額はオプション等で異なってくるのでこの通りでは無い)。
ということは4万キロ弱で元が取れる計算になるが、実際にはアイドリングストップ搭載の「XG-DJEグレード」は交換用バッテリの価格も高くなると思われるので、4万キロ程度では元は取れないかもしれないが、それでも結構魅力的な価格設定ではないだろうか?
ここまで価格差が小さいとなると、スイフトは今後DJE付きのグレードを中心に売れることになるのかな?

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意外と(?)売れているんだな

トヨタのプリウスシリーズ(プリウス・プリウスα・プリウスEX・プリウスプラグインハイブリッド(以降PHVと表記))は国内新車販売台数でトップを走っている。
2012年4月の販売台数も4車種合計で21,906台(自工会発表値)でトップを維持している(2位はアクアの18,481台)。
プリウスの販売台数の内訳は雑誌「ベストカー」の記事によれば、プリウス10,623台、プリウスα10,042台、プリウスEX178台、プリウスPHV1,069台となっている(合計が21,912台となって自工会発表値と食い違っているが誤差の範囲だろう)。
実際には共通部分の殆ど無い4車種(プリウスとプリウスPHVは外見は良く似ているが)なので、それぞれを別車種として考えるとどの車種もアクアの販売台数に届かないことになり、実質の販売台数1位の座に輝くのはアクアではないかと思う。
まぁそれはおいとくとして、面白いのは出たばかりのプリウスPHVが1,069台も売れているということ。
月間販売台数が3桁の車種も多いのに、ベースになったプリウスよりも約100万円も高い(補助金が出るので価格差は縮まる)にも関わらずこれだけ売れているのは素晴らしいことでは無いだろうか?

ちなみに1,069台と言う台数はダイハツが今年に入ってから売った乗用車(登録車)の台数(1,048台)を上回るものだ。
現在ダイハツが販売している乗用車は「クー(BB,デックスのOEM元)」「ブーン(パッソのOEM元)」「ブーンルミナス(パッソセッテのOEM元で販売終了が決定)」「ビーゴ(ラッシュのOEM元)」の4車種。
5月からはこれらに加えてトヨタからカムリのOEM供給を受けて「アルティス」の販売が始まっているが、今回の統計には入っていない。
まぁダイハツは販売のメインが軽自動車だから登録車が売れていないのも仕方が無いのかも?

さらに旧型プリウス(NHW20型)の継続販売であるプリウスEXも3桁売れている(3月で生産を終了した模様なので納車が4月になったか在庫販売なのだろう)のだから、多少なりとは言え需要はあるんだなぁと思った。
装備が簡略化されているけど価格が安いから法人関係とかの需要があるのだろうか?
実際には身近に個人でプリウスEXを買った人もいるし、ネットで探すと同じように個人で購入した人を見かけるので、結構個人ユーザーにも売れたのかもね(汗)。

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マツダ、フルスカイアクティブ採用の「CX-5」を発売

マツダは16日に以前から噂のあったSUV車「CX-5」を発売した。
「CX-5」は初のSKYACTIV技術を全面採用(エンジン、シャシー、ボディ、ミッション)したクロスオーバーSUVで、注目の燃費はディーゼルの4WD車で18.0Km/L(JC08モード)と数あるSUV車の中で最高の値を達成し、100%減税対処となっている(FF車は18.6Km/L)。
ガソリン車でも15.6Km/L(4WD)~16.0Km/L(FF)でこちらは75%減税対象となっている。
燃費だけを見るとディーゼル車は私の乗っているK12マーチの14E(10・15モード燃費18.6Km/L)よりも良いということになる。

価格は最も安いガソリンのFF車(20C)の205万円から最も高いディーゼルの4WD車(XD L Package)の319万円となっており、ガソリン車とディーゼルの価格差は20SとXD(クロスディー)の比較で38万円となっている。
これはハイブリッド車とガソリン車の価格差や、日産のエクストレイルのガソリンとクリーンディーゼルの価格差よりは小さいのは評価できると思う。
ま、それでも高いとは思うけどね。

この価格差を燃料費で回収するにはどの位走行する必要があるのか?と思って試算してみた(実燃費をJC08モードの70%、燃料価格は軽油:128円・レギュラーガソリン:140円とした)。
10,000Km当りの消費燃料はガソリン車で約916L、ディーゼル車で約794Lとなり、燃料代はガソリン車で128,240円、ディーゼル車で101,632円でその差は26,608円となった。
車両価格の差(38万円)をこの数字で割ると約14.3となるので、14万3千Km走行すると元が取れる計算になる。
実際には車両購入時の税額の違い(ディーゼルは100%減税、ガソリンは75%)や整備にかかる費用の違いがあるので、この通りにはならないと思うが、それでも10万Km前後は走行する必要がありそうだ。
つまり街乗り等で少ししか乗らないのであればガソリン車の方がお得と言うことになる。
反対に年間数万キロも走るのであればディーゼルの方が有利と言うことになると思う。
どちらが良いかは使う人の使い方によるという、至極当たり前の結果となった。

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箱根駅伝の伴走車

昨日と今日と箱根駅伝の中継を見ているが、各選手の後ろにいる伴走車は「プリウス プラグインハイブリッド」ばかり。
一部には発売されたばかりの新型ヴィッツの姿も見える。
その他にも燃料電池車(いくらするんだ?億単位だろうな)も投入されているが、いったいトヨタは何台の所謂「エコカー」を提供しているんだろう?
そしてその総額はいくらになるんだろう?(笑)
それにしてもこんなに多くの「プリウス プラグインハイブリッド」を目にする機会はしばらく無いだろうなぁ。

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