「敷金」を民法で明文化

法務省が26日法制審議会の民法部会に提示した民法の債権分野に関する改正原案によると、建物の賃貸借時に受け渡される「敷金」に関して明文化された。
「敷金」は一般的に賃貸借契約締結時に借主が貸主に対して預け、契約終了時(一般的には退去時)に補修費用その他を差し引いた金額が返還される。
元々「敷金」は借主が賃貸料金(家賃等)を契約通りに支払わずに滞納した場合に、それを補填するためのものである。
ところが昨今では先に書いたような退去時の補修費用の一部としての意味合いで受け渡されることが多くなり、退去時のトラブルの元となっていることが多い。
今回の民法の改正原案では「敷金」を法的に
「賃料など金銭債務を担保する目的で借主が貸主に対して交付する金銭」
と定義し、
「賃貸借が終了し、賃貸物の返還を受けたときに貸主が借主に返還する。」
ことを義務付ける内容となっている。
これにより「契約期間内(札幌の場合一般的に2年)の解約の場合は敷金を返還しない」という契約条項は違法ということで無効と判断されることになるだろう。

また今までは判例に則り判断されていた原状回復義務に関しても
「通常の使用による損耗や経年変化は含まない」
と明文化されているので、壁や天井のクロスの退色等を根拠に高額の張替え費用を要求されるというトラブルも減ることになると期待される。
とはいえ退去時の状態が「通常の使用による損耗や経年変化」に当たるかどうかの判断は難しいと思われるので、借主・貸主以外でどちらとも利害関係の無い第三者が判断する必要が出てくるかも(これは現在でも必要だな)。

とにかく現在ははっきりとした根拠が無い状態の「敷金」等に関して明文化されるのは喜ばしいことだと思う。
ただ、貸主からすると退去時に借主から補修費用を貰えなくなるケースが増えるとなると、補修費用を確保するために賃料等を値上げせざるを得なくなることも考えられる。
ま、その辺は貸主それぞれの判断になるからなんとも言えないけどね・・・

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