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トヨタ「RAV4」他を生産終了か?

トヨタは来年にかけて新型車を三車種程度発売する見込み。
ジャンル的にはコンパクトSUV(「ヴェゼル」対抗?)、コンパクトトールミニバン(「ソリオ」対抗?)、及びもう一車種と噂されている。
もう一車種はコンパクトカー「パッソ」をフルモデルチェンジするものかもしれない。
それにしてもただでさえ車種の多いトヨタがこれ以上増やしてどうするんだ?と思った人もいるかもしれないが、
「大丈夫ですよ、ちゃんと減らしますよ。」
というわけでも無いだろうが、来年にかけて複数の車種の生産を終了することになるらしい。
その内の一つがタイトルにも書いた「RAV4」らしい。
「RAV4」は初代が1994年に発売され、クロスオーバーSUVとして、また4WDシステムがセンターデフを持つ本格的な形式だったためモノコックボディながらある程度の悪路走破性を持っていて人気を呼んだ。
その後ホンダから同じクラスで車体が少し大きい「CR-V」が発売され、4WDシステムは簡易的なスタンバイ方式だったが低コストだったため価格帯が重なり、「RAV4」は販売面で苦労することになった。

2000年にデビューした二代目は北米市場を意識したためにボディが大型化し3ナンバーサイズとなった。
2005年登場の三代目はさらにボディが拡大し、全幅が1,815mmと最早小型SUVとは呼べなくなっている。
現在日本で販売されている「RAV4」はこの三代目で、世界の他の地域向けには2013年にデビューした四代目が販売されている(日本ではデザインを変えて「ハリアー」として販売中)。
今回生産中止が囁かれているのは恐らく日本向けの三代目だろう(北米や欧州では販売が好調)。
やはりクラウンよりも幅の広いSUVはセールス面で苦しく、大きいSUVが欲しい人は同社のランクルに行ってしまうだろうし、もう少し小さいのが欲しい人は日産の「エクストレイル」やホンダの「ヴェゼル」に手が出るのだろうではないだろうか。

日本一の自動車メーカーであるトヨタといえ売れない商品をずっと作り続けるのには無理があるというわけか。

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インサイトの生産中止をようやく公表か・・・

ホンダのアメリカ法人がハイブリッド車「インサイト」について「2014年夏に生産を打ち切る」と発表した。
「インサイト」の生産中止は先月中から噂になっていたがようやく認めた形だ。
1999年に発表された初代は新開発の3気筒1Lエンジンにホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA」を搭載し、軽量化のためのアルミボディ(一部樹脂製)を採用するなどして低燃費(5MT車で10・15モード35.0Km/L)を実現。
軽量化のために乗車定員を2名とした(リアシートが不要)こともあり、車重は今の軽自動車並みの820Kgしか無かった。
ただし専用設計の部品が多くコストが掛かり過ぎ、1Lの2シーターとしては高価(5MT車で210万円、CVT車で218万円)な車となり販売は振るわなかった。
それでも当時は「売れば売るだけ赤字」と言われたくらいだから、一体どれだけコストを掛けたのやら・・・
この初代は2006年まで販売されたが結局のところモデルチェンジをせずに一度生産終了の憂き目をみている。

現在販売されている2代目は初代の生産終了後2年余り後の2009年2月に発売され、2ヵ月後の2009年4月には10,481台を売り上げハイブリッド車初となる月間販売台数トップの座を獲得。
ところが販売台数が目標(月間5,000台)を上回ったのは発売の年の4月から12月までと翌年の3月だけで、トヨタがライバルのプリウスを2009年5月にフルモデルチェンジをして発売するとあっという間に販売台数は逆転し、後は差が開くだけとなってしまった。
#これはトヨタが「プリウス」の価格をかなり低く設定した販売戦略によるところも大きい。
その後販売のてこ入れ策として1.5Lエンジンを搭載したエクスクルーシブを追加したり、評判の悪かった後席の天井の低さを補うためにリアシートと天井の形状を見直すなどしたが、販売が上向くことも無く2012年4月以降の国内での月間販売台数は常に3桁という状況。
似たような形状で決して後席のスペースが広いとは言えないプリウスが常に1万台以上(αを含むが)販売しているのとは対照的だ。
ということでホンダとしても売れない車を作り続けるわけにもいかないという状況になってしまったということか。
ホンダはこの「インサイト」の様に先進的な車を出すことがあるが、なかなか後が続かないことが多い。
「インサイト」も初代と2台目には共通点が殆ど無く、せいぜい搭載するハイブリッドシステムがホンダ独自の1モーターIMAであること程度で、モデルチェンジと言うよりは新型ハイブリッド車に初めて出したハイブリッド車の車名を引き継がせただけと言える。

「インサイト」と同じように販売不振(国内の月間販売台数は2桁と3桁を行ったりきたり)のCR-Zはヨーロッパでの販売を終了すると発表されているが、日本国内を始めとする他の地域では販売は継続するとのこと。
これはハイブリッドのスポーツカー(と言ってよいのかはこの際おいといて)の灯は消したくないというホンダの意思表示か。
来年になればハイブリッドスポーツカーのフラッグシップとなる新生「NSX」が発売される予定だが、価格は1,500万円超とも噂されているので庶民には手が届かない(だからフラッグシップなのだろうけど)。
つまり庶民が購入出来るハイブリッド搭載の量産スポーツカーはしばらくの間CR-Zのみということになるが、そこに存在意義があるのだろう(GT300にも参戦しているし)。

ホンダは一般的なハイブリッド車は下は「フィット」「フィットシャトル」「フリードハイブリッド」に、ミドルクラスは「アコードハイブリッド」、上級サルーンには新型の「レジェンド(未発売だがもうじき発売が予定されている)」を置き、この内旧型のハイブリッドシステムを搭載する「フィットシャトル」と「フリードハイブリッド」は今年後半から来年にかけてフルモデルチェンジし、それぞれ販売の核として行くと思われる。
さらに今年後半にフルモデルチェンジが予定されている「ステップワゴン」にも「アコード」と同じ2モーターのハイブリッドシステムが搭載される可能性が高く、そうなるとモデルチェンジしたばかりの「ノア」「ヴォクシー」のハイブリッドと良い勝負をすると思われる。

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パジェロミニが生産終了とな?

三菱自動車はオフオードタイプの軽自動車「パジェロミニ」の生産を今年の6月に終了させると発表した。
報道では本格的4WD車としているところもあるが、軽自動車ではスズキのジムニーこそが「本格的」なのであって、モノコックボディの「パジェロミニ」は街乗り用のSUVではないかな?
まぁ、それはいいとしてもパジェロミニってデビューから17年以上も経っていたのにはちょっとびっくり。
80年代後半に三菱が「パジェロ」で成功を収め、その後に派生車を出し始め、一時期は「パジェロ」「パジェロJr.」「パジェロミニ」とラインアップし(「パジェロJr.」は後に「パジェロイオ」となり、その後消滅)、パリダカの影響もあってそれなりに売れていた。
#「パジェロJr.」は「パジェロミニ」の車体を少し拡張して1.1Lのエンジンを搭載したモデルで、後に1.8Lの「パジェロイオ」の発売に合わせるように消滅したので、「パジェロJr.」がモデルチェンジで「パジェロイオ」になったわけでは無い。
それでも現在のラインアップの中では「パジェロミニ」が異色であるのは確かで、プラットフォームは専用となっているのでコスト的に苦しいのだろう。
今回の生産中止の理由の一つがプラットフォームの共通化ということなので、専用のパーツが多い割りに売れていない車種が整理されるのも仕方が無いだろう。

今回の生産中止で日産にOEM供給していた「KIX(キックス)」も無くなるんだろうな。
三菱と日産は共同開発をしているので、今後新たな車種が出てくるだろうけど、その中にオフロード車はあるのだろうか?

そんな中でジムニーを作り続けるスズキはたいしたものだと思うよ。

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