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喫煙率が下がっているとは言うけれど

たばこ産業の「平成26年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の喫煙率は30.3%で成人女性は9.8%とのこと。
男性はピーク時(昭和41年)の83.7%に比べると大きく減少しているが、女性は同じく昭和41年のピーク時の18.0%に比べると減ってはいるが半減までには至っていない。
今でも男性は3人に一人弱、女性は10人に一人は喫煙者ということになり、他の先進国に比べると多いと言わざるを得ない状況。
年代別にみると男性で最も喫煙率が高いのは40代の38.5%で、30代と50代が36.6%でほぼ同じ、20代は少し下がって29.4%で3割を切り、最も低い60歳以上は21.1%と5人に一人強まで下がっている。
女性も似たような傾向で、最も高いのは40代の14.8%で続いて50代の13.1%、30代の13.0%、20代は10.0%とここまでは平均以上となっており、最も低い60歳以上が5.6%となっている。
この数字を見ると働く世代の喫煙率が高くなっている、これは勤務中の喫煙が避けられないということが考えられる。
もちろん勤務中は一切吸わないという人もいるだろうが、私の経験では朝から夕方まで一本も吸わないと言うのはかなり努力が必要(というかそれが出来るなら喫煙をやめることも容易に出来ると思うし、実際に私はやめることが出来た)。
つまり喫煙者の大半は勤務中に吸っていると思われるが、昨今は公共の場や職場での喫煙が制限されているので吸うのに苦労しているのではないだろうか?
先日の東京への出張でも渋谷駅前の喫煙所には沢山の人が群がって煙草を吸っていたが、中には喫煙所から数メートルも離れた外で吸っている人の姿もあり、ちょっと神経を疑ってしまった。

朝の渋谷駅前の喫煙所。赤で囲った部分に煙草が見える。

朝の渋谷駅前の喫煙所。赤で囲った部分に煙草が見える。


上の写真はその時に撮影したもので、殆どの人は中で吸っているけど、この写真だけでも二人が外で煙草を持っている。
もちろん外には灰皿は無いわけで、灰はそのまま地面に落していた(吸殻をどうしていたかまでは見ていない)。
数年前に秋葉原駅の公園で見かけたところでは地面に吸殻が散乱していて、朝とか昼休みとかは煙も匂いもひどいものだった。
そのすぐそばの建物に行く必要があったのだけど、ちょっとした拷問だったな(煙の来るところを通らずには建物に入ることが出来ないので)。

私の職場でも建物内は全面禁煙となっており、加えて周辺の道路等での喫煙も禁止されている(周辺住民の感情を考慮している)ので、喫煙者は駐車場内の自分の(もしくは喫煙者に対して持ち主が喫煙を許可している)車の中や、近隣で屋内に喫煙所のある建物に行って吸っている。
もちろんその間は業務は止まっているわけで、公に認められた休憩時間では無いので私的な外出にあたる。
この時間を月単位や年単位で合計すると結構な時間の浪費になる筈。
ネット等で喫煙者の言い分を読むと「(喫煙所で)コミュニケーションが取れる」とか一見もっともらしく聞こえるのもあるが、結局は自分が煙草を吸いたいがための言い訳にしかなっていない。
喫煙率を0%にすることは出来ないだろうから企業内も完全分煙にして、喫煙者と非喫煙者が居合わせることが無いようにする等の対策が必要なのでは無いだろうか?

私が昔行っていた日立の工場では製造現場はさすがに禁煙だったが、設計室は喫煙可能で灰皿を自分で用意して名前を書けば自席で制限なく吸うことが出来た。
今では考えられないことだなぁ。

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