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新型「シエンタ」発表

トヨタ自動車は小型ミニバン「シエンタ」をフルモデルチェンジして発売した。
前モデルとなる旧型は一時生産を終了していたが、市場のニーズがあり代替となる車種も存在しなかったために異例の再生産を行った人気車種。
とにかく小型でコンパクトカーよりも少し長いだけのサイズが市場に受け入れられていたと思われる。
新型は旧型よりも若干全長が伸び4,235mmとなり、ライバルのホンダ「フリード」の4,215mmを上回った(ホイールベースも2,750mmと「フリード」より10mm長い)。
全幅は5ナンバーサイズ一杯の1,695mmで同じ、全高は1,675mm(2WD車)/1,695mm(4WD車)と旧型より5-15mmほど高くなっているが、「フリード」よりは40-50mmほど低く、感覚としてはより乗用車に近いと思える。
パワートレインは1.5Lのガソリンエンジンと1.5Lガソリン+モーターのハイブリッドを搭載。
ハイブリッドとなると気になる燃費は27.2Km/Lで旧型の2WD車の17.2Km/Lや「フリードハイブリッド」の21.6Km/Lを大幅に上回り、エコカー減税の免税対象となっている。
ガソリンエンジン車も20.6Km/L(2WD車X”Vパッケージ”)-15.4Km/L(4WD車)と旧型の17.2Km/L(2WD車)-13.2Km/L(4WD車)や「フリード」の16.6Km/L(2WD車)-13.2Km/L(4WD車)を上回っている。

燃費を比較すると旧型やライバルよりも魅力的に見えるが、車体のデザインや使い勝手は好みが分かれそうな感じ。
デザインに関しては個人の好みが大きな影響を及ぼすので特に書かないが、使い勝手に関しては私は少々疑問がある。
写真で見ただけなのだけど、3列目シートは旧型よりは改善されているように見えるが、それでも狭いことに違いは無く座面の厚みも足りない感じで大人が座るには少々無理があるかと。
また3列目シートを格納するためには一度2列目シートをたたむ必要があり、この辺りは左右への跳ね上げ式の「フリード」の方が楽だし、旧型の「シエンタ」よりも手順が増えているのはどうかと。
特に2列目シートにチャイルドシートを装備した場合はそれを取り外さないとならないので、その場合実質的に3列目シートは出しっぱなしか収納したままのどちらかになりそう。
せっかく旧型同様薄型燃料タンクの採用で低床フロアを実現しているのだから、もうちょっと工夫があっても良かったかな?

細かい装備等に関してはトヨタのことだからそつなくまとめて来ていると思うので特に不安要素は無く、安全装備に関してもこのところのトヨタ車に採用されている“Toyota Safety Sense C”をオプションで用意している。
この“Toyota Safety Sense C”はどうせなら標準装備にして欲しかったところではあるが、敢えてオプションにしたのは旧型よりも上昇した価格との兼ね合いなのかな?

実車を見ないと判らない部分は多々あるが、まずは興味を引く新モデルであることには違いが無さそうだ。

この秋にはライバルのホンダ「フリード」のフルモデルチェンジが控えているので、トヨタ車に拘りがあるとか今の車の車検等の事情で早く買い替えをしなくてはならない人以外は秋まで待った方が得策かと。

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マツダが次期「デミオ」へのディーゼルエンジン搭載を正式に発表していた

マツダはフルモデルチェンジが予定されているコンパクトカー「デミオ」の次期モデルに小型ディーゼルエンジンを搭載したグレードを設定すると発表した。
搭載されるディーゼルエンジンは“SKYACTIV-D 1.5”と呼ばれるもので、その名が示す通り排気量が1.5Lと自動車用ディーゼルエンジンとしては最小の部類に入るもの。
スペックは最高出力こそ105psと1.3Lクラスだが、最大トルクは25.5Kg/mと2.5Lクラスに匹敵する。
ディーゼルエンジンなので最高出力を発生する回転数(4000rpm)も最大トルクを発生する回転数(1,500-2,500rpm)も低いが、通常使用回転数に近いので使いやすいエンジンになっていると思う。
またそのためアクセル開度も少なめで済むのでアイドリングストップ技術「i-stop」、減速エネルギー回生システム「i-ELOOP」、高効率トランスミッション「SKYACTIV-DRIVE」及び「SKYACTIV-MT」と組み合わせることと相まって登録車(ハイブリッド、プラグインハイブリッドを除く)の中ではトップクラスの低燃費を実現するとのことだ。
ということはJC08モードで30Km/L近くなるということか?
少なくとも現在のトップはトヨタ「パッソ」の27.6Km/L(1Lエンジン搭載車のFFモデル)なので、それを上回ってくるということになりそう。

次期「デミオ」は幅が1,700mmを超え3ナンバーとなることが判明しているが、この“SKYACTIV-D 1.5”搭載グレードは楽しみだ。
問題はディーゼルエンジン搭載による重量増加と価格だなぁ。

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「MINI」がフルモデルチェンジして・・・

ビー・エム・ダブリュがMINIのフルモデルチェンジを正式に発表した。
今回のモデルチェンジではボディもエンジンも一新され、外観は一目でMINIだと判るコンセプトを維持しながら、ルーフラインが低くなったような印象を受け、サイドから見るとマツダのベリーサにちょっと似た感じもする。
エンジンは新設計の3気筒1.5Lターボ(クーパー)と4気筒2Lターボ(クーパーS)が搭載され、詳細スペックは公表されていないが、燃費はクーパーで15%向上し、反対にトルクは40%増しになったとされている。
ちなみにクーパーに搭載された1.5Lエンジンは50年以上にわたるMINIの歴史の中で初めての3気筒エンジンとなる。

旧オスマン帝国生まれのアレック・イシゴニスにより設計された旧ミニはその名が示す通りの小型車で、全長3m、幅1.4mの車体に大人4人が乗れる車で、1959年から2000年まで生産・販売された。
その後BMWが経営不振となっていたローバーを買収すると共にMINIの各種権利も取得し、現代風に作り変えたMINIを2001年(日本では2002年3月2日)に発売した。
この時に車体は大型化したが日本の5ナンバー枠には収まっていた。
また二代目も多少幅が増えたとはいえペースマンとクロスオーバーを除いて幅が1,685mmで5ナンバー枠に入っていたが、今度のフルモデルチェンジではベースとなるMINIも1,700mmを超え3ナンバーとなってしまった。
最早どこが「ミニ」なんだか・・・名は体を表さなくなってしまったな(笑)。

衝突安全性や車内の快適性のためにモデルチェンジの度に大型化するのは世の常だが、もうちょっとどうにかならなかったのかなぁ?

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ホンダ「オデッセイ」をフルモデルチェンジして発売

ホンダは乗用タイプミニバン「オデッセイ」をフルモデルチェンジして今日11月1日に発売した。

今度のモデルチェンジで初代から続いていた低車高を改め車体高を前モデルより150mmも高い1695mmにし、後部ドアもヒンジタイプから両サイドともスライドドアとする等大胆な変更を受けている。
これは上位のミニバンであった「エリシオン」との車種統一ということもあるが、市場のニーズが乗用タイプのミニバンよりもボックスタイプのミニバンに移っているためということか。
車高は150mmも上がっているが、床を低くしたりエンジンマウントの改良で搭載位置を下げる等した結果、重心位置の上昇は僅か20mmに抑えられているとのこと。
つまり高い車体でもコーナーリング時の安定性は損なわれておらず、走行性能に関しては乗用タイプにひけはとらないということらしい。

また今までのモデルではエマージェンシーシート的な位置づけだった3列目シートも幅を広く取ることで3人掛けを可能とし、2列目シートとの間隔を広くしたために大人が普通に座れるようになっているとのこと。
その3列目シートはステップワゴンと同様に床下に格納することが可能になり、その場合は荷室を広く使えるようになっている。

2列目シートは左右独立のキャプテンシート(プレミアムクレードルシート)と3人掛けのベンチシートタイプが用意され、乗車定員はキャプテンシートが7人、ベンチシートが8人となっている。
キャプテンシートは3列目シートを床下に格納した状態では後方に大きくスライドさせることが可能で、リクライニングも大きくゆったりとした姿勢で座れるような贅沢なシートとなっている。
そのためか7人乗り仕様のほうが12.9万円~20.4万円ほど高い価格設定がされている(グレードにより異なる)。

初動の予約は4,500台とのことで、その9割は走りを重視した「アブソルート」とのこと。

乗用車販売が不振で危機的状況だったホンダを救った初代「オデッセイ」のようなヒット車になってくれることを期待したい。

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