アンドロメダ銀河の再帰新星が今年も爆発

アンドロメダ銀河で発見された再帰新星M31N 2008-12aの今年の増光が観測された。
12/2の19:50(世界時)にカナリア諸島の観測チームにより発見され、数時間後の翌日には日本の野口敏秀さんも独立発見をしている。
この再帰新星は白色矮星と恒星の連星系で起きる現象で、白色矮星が恒星からガスを剥ぎ取り表面に蓄積したガスの質量が一定量を超えると急激な核融合反応を起こして爆発する仕組みとなっている。
通常のケースでは爆発の間隔が数千年から数十万年とされているが、ガスの蓄積が早い場合は数十年単位で起きることもありそのよう場合は複数回観測されることになる。
今回爆発したM31N 2008-12aは観測されている中で爆発の間隔が最も短い星で、2008年12月26日に西山浩一さんと椛島冨士夫さんによって発見されて以来14回目の爆発となり、その間隔は平均で363日(最大で472日、最小で310日)となっている。
他のケースに比べて間隔が短いのは爆発を起こす白色矮星の質量が大きくて重力が強く恒星からのガスの供給が多いためと考えられており、試算では質量がチャンドラセカール限界(太陽質量の1.4倍)に近い太陽の1.38倍と計算されている。
爆発を起こすと蓄積したガス(主に水素から成る)の大半は吹き飛ばされるが、全てではないために質量が徐々に増加し、近い将来には質量が限界を超えてIa型の超新星になると見込まれている。
どんな星か見てみたい気もするけど、今回の爆発で明るくなったとはいえ、発見時の光度が19等級以下と非常に暗いのでよほど大きな望遠鏡でも無いと観測できないな(汗)。

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