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トヨタの「EASS」

今でこそ停車中の自動車のアイドリングを停止する所謂「アイドリングストップ」システムが普及しているけど、昔は一部のバスで採用されるにとどまっていた。
そんなシステムが1973年のオイルショック前後にはトヨタのクラウンにオプション装備として設定されていたことはあまり知られていないと思う。
設定されていたのは4代目クラウン(くじらクラウン)で「エンジンオートマチックストップアンドスタートシステム(EASS)」という名前だった。
装着可能だったのは東京地区限定で、しかもAT車のみだったのでそれほど普及したとは言えないと思う。
このEASSの動作条件は結構厳しく、
・停車時の斜度が2度未満(雑誌「月間自家用車」の試乗記ではブレーキを離すと転がる坂では動作しなかったとのこと)
・消費電力の大きい装置(ヘッドライト、エアコン等)を使用していないこと
などがあり、実質的に夜間や夏季は使えないのも普及しなかった原因の一つかと(装着できるのが当時普及率の低かったAT車限定というのも原因だろう)。
現在の車のアイドリングストップはエンジンが暖まってしまえばあまり制限無く動作することを考えると、当時のシステムはまだまだ実用的では無かったのだろうが、市販車にあまり先進的な装備を付けないトヨタがやったのは面白い。
燃料を節約すると同時に大気汚染対策としても有効と思える装備だったが、周辺技術(バッテリーやセルモーター等)が追いついていなかったということか。
だとしても今から40年も前に乗用車に装備出来たというのは今思うと凄いことではないだろうか?

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新型ヴィッツ発売

今日(12/22)の午後にトヨタ自動車は小型乗用車ヴィッツをフルモデルチェンジして発売したと発表した。
燃費は1.3Lエンジン搭載の”F”グレードの“SMART STOPパッケージ”でクラス最高となる26.5Km/Lで、同クラスのフィット(24.5Km/L)やマーチ(26.0Km/L)を上回る。
一番燃費が低いのは1.5Lエンジン搭載のRSグレードのMT仕様で、それでも18.0Km/Lを記録。

気になる価格は1.0LのFグレードの”Mパッケージ”106万円からで、最高は1.5LのRS(CVT)の179万円(共に消費税込み価格)。
売れ筋となると思われる1.3LのFグレードの“SMART STOPパッケージ”は135万円となっている(北海道では寒冷地仕様込みで1,362,600円、沖縄は別価格)。
他のグレードでは北海道向けは12,600円(1.5Lエンジン車)~16,800円ほど高くなる。

全体的なフォルムは前モデルと似ているが、フロントマスク(俗に言う”顔”)は、随分と男性向けになったように感じる。
この顔で女性ユーザーに受け入れられるのだろうか?と、ちょっと心配になる。
走りのモデルであるRSだけをこのデザインにするという手もあったのではないだろうか?とも思うが、別デザインにするとコストが嵩むから仕方無かったのかも。
と思ったけど、よく見たらRSはグリルとフロントバンパーが専用品だった(全長もリップスポイラーの分だけRSのほうが45mm長い)。
それならRS以外はもっとおとなしいデザインでも良かったのではないのかなぁ?

なんにせよアイドリングストップ付きで135万円という価格は安いと思うので、結構売れるのではないだろうか?
(アイドリングストップ付きで単純に比較するとマーチの方が安いけど、装備の違いとかを考慮するとどうかな?)

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