珍しい”海底トンネル”の私道が近い将来無くなるかも?

道路には公道と私道があるのはご存じの通り。
普段から通行している道路が全て公道というわけでは無く、普通にいろんな人が通っていても私道だなんてことも良くある話だ。
とはいえ、塀や柵等で立ち入りが制限された”私有地”にある道路はほぼ私道で、これには大きな工場なんかの中の道も含まれる。
日本には長さ30Kmなんていうとんでもない長さの私道(山口県宇部興産敷地内)もあれば、大きな橋(「興産大橋」「東洋大橋」)のある私道もある。
そんな中でも珍しいのは川崎市にある海底トンネルを含む私道。
これは扇島にあるJFEスチールの東日本製鉄所と陸地を結ぶトンネルで海底を通っている。
元々は扇島を埋め立てで作るために作られた工事用のアクセス道路だったそうだけど、完成後は陸地と島を結ぶ道路として使われており、一般人の通行は出来ない立派な”私道”だ。
このトンネルを通行できるのは軽車両を除く車両のみで歩行者が歩くようには作られていない(歩道は無い)。
扇島全体が製鉄所の敷地となっていて許可なく立ち入ることは出来ないので、通行する車両も関係者のものに限られている。
ところが、この道路が私道でなくなる可能性が出て来たと一部で報道されていてちょっと驚いた。
なんでも、今年の九月に製鉄所が製鉄所である所以の高炉が停止されることが決まっているそうで、その跡地の開発計画如何に依っては扇島にアクセスする道路そのものを一般に開放する必要が出てくることも考えられ、その場合道路管理者がJFEスチールから自治体になることも有り得るとのことだ。
そうなるとこのトンネルは”私道”ではなく”公道”になるので、「海底トンネルの私道」では無くなってしまうというわけ。

私は若い頃に仕事でこの扇島の中の製鋼工場に通っており、構内バスで毎日のように通っていたのがこのトンネル。
安全教育を受けるための訪問時に初めて通った時は感動したものだが、すぐに慣れてしまって単なる通勤路の一部になってしまった。
それからしばらく経って羽田空港から新横浜駅前までのバスに乗ったら、この扇島の真ん中を高速道路が貫いていてビックリしたもんだよ(笑)。

←クリックしてくれると嬉しいです。
【広告】

コメントを残す