島津製作所(本社京都)が東京大の香取秀俊教授と共同開発した超高精度の時計を発売すると発表した。
価格は5億円を予定。
この時計は香取教授が2001年に理論を発表し2014年に開発に成功した「光格子時計」で世界で初めて製品化された。
精度はセシウム原子時計(現在の”秒”を定義している時計)の1000倍以上の18桁で、計算上300億年で1秒しか狂わないという。
この超高精度だと1cmの高度の差で生じる重力差で起こる時間の遅れの検出が可能で、高度計等に利用することが可能(実際に2020年に東京スカイツリーの地上階と高さ450mの展望台で時間の進み方に0.000 000 000 005%=5×10^-12のズレがあることを検出している)。
販売目標は3年で10台、既に国内外の研究機関から引き合いが来ているとのこと。
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JAXAがイプシロンSの今年度内の打ち上げを断念
JAXAは先月16日のエンジン燃焼試験で爆発事故を起こした固体燃料ロケット「イプシロンS」の年度内打ち上げを断念した。
昨年には秋田県の試験場での燃焼試験中に爆発炎上しており、その際は点火装置が高熱で融けていたとされるが、先月の事故ではその現象は確認されず燃焼ガスがノズル以外から出ていることが判明したとのこと。
JAXAでは今年度内の打ち上げは技術的に困難とし、打ち上げは断念せざるを得ないようだ。
”無重力”ではなく”無重量”
SNSの投稿で「宇宙では慣性の法則は成り立つのだろうか?」という書き込みがあった。
質問者は文系で高校時代に物理学を履修しなかったのだろう。
答えはもちろん”成り立つ”(ただしブラックホールの事象の地平面の内部のようなところは除く)なのだけど、回答の中には最後に「重力は無くても質量はあるので」と書いているのがあった。
うーん、惜しい!
元々は地球周回軌道上を想定しての質問だったので、重力が無いということは無いので回答としては不適当。
地上で重さ(重量)を感じるのは、私たちの身体に重力が作用して地球の中心に落ちようとするのを地面や床が阻んでいるためで、遊園地のアトラクション(フリーフォール)等で自由落下状態になった場合は浮いている感じはあるが重力は作用している。
もちろん地球周回軌道上でも同じことで、重力が無くなっているわけでは無く周囲の物全てに等しく働いていて差がないから重さ(この場合は重量)を感じないだけ。
なので、よく言われる”無重力”というのは実は”無重量”ということ。
先の回答には”質量”とも書かれているが、その部分は正しいので、「重量は無いけど質量はあるので」と書くべきだった。
”重量”と”質量”の違いに関して、子供の頃に読んだ解説で判りやすいなと思ったのは、
・バネ秤(はかり)で計ったのが”重量”
・天秤秤で計ったのが”質量”
というもの。
バネ秤は対象物が重力で落ちようとするのをバネで支え、その時のバネの伸び(もしくは縮み)で重さ(重量)を測るもので、重力が変動すると測定値も変わってしまう。
それに対して天秤秤は左右の質量が等しい場合にバランスが取れ水平になり、その時の分銅の質量が対象物の重さ(質量)であるので、重力が変動しても分銅にも同じだけの重力が作用するため測定値に変化はない。
初歩的な物理学を習っていればこのことは頭に入っている筈なので、先の回答者も習っていないのかな?
先のSNSでは訂正をしたかったけど、質問の上がっていたグループに参加しておらず書き込みが出来ないんだよね(汗)。
「SLIM」は西向きに着陸した?
JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」が1/21に予定通り月面への軟着陸に成功した。
ただし太陽電池パネルが発電しておらず、バッテリーのみでデータの送信を行い、残量が12%になった時点で地上から電源を切って今もその状態のまま。
JAXAによると各テレメーターの値を分析したところ太陽電池パネルが当初の予定よりも西に向いている可能性があり、(月面での)朝に当たる場所に降りたので今後時間が経って太陽の位置が西に移動することでパネルに太陽光が当たり発電が始まる可能性があるという。
今のところ明日1/24以降にその可能性があるということなので、無事に再起動出来ることを期待したい。
「竜の卵」
私の好きなSF小説に「竜の卵」(著者はロバート・L・フォワード)という作品がある。
1980年に書かれ、日本では1982年にハヤカワSF文庫の1冊として出版された。
その舞台となっているのは太陽から50光年ほど離れたところで50万年ほど前に発生した超新星爆発で生まれた中性子星。
その中性子星が爆発直後に得た固有運動のために太陽系に接近し、人類がその近傍に観測船を送り込むという話。
物語の性質上、細かい日時が頻繁に出てくるんだけど、中性子星が発見されたのが2020年とされている。
私が初めてこの小説を読んだ時には2020年なんてまだまだ先の話と思っていたけど、既にその年を過ぎてしまっている(汗)。
それから何回読んだか覚えていないが、久しぶりに読み出すとやっぱり面白いな。
